陶芸では様々な道具が使われています。亀翁窯では土を初め材料を厳選し、とても丁寧に道具を手作りしているので、紹介したくなって、このコーナーを作りました。
ハンコ(左)と生地 ハンコを使った作品例 刷毛、箆 刷毛を使った作品例
② 鬼板:鉄分を多く含んだ鉱物(褐鉄鉱)。絵唐津(鉄絵)の文様の絵具の材料として有名です。亀翁窯では細かくして粘土に混ぜたりもします。
③ 模様付のハンコ:成形し生地が乾き切らないうちに文様をつけ、三島であれば凹部に白化粧土を埋め込みます。花文の上に施釉する作品もあります。ハンコそのものは丁寧に彫って作るので、費用と時間が掛かりますがオリジナルの花文の注文は可能です。
④ 刷毛:白の化粧土で器に刷毛目をつける際に使用します。茶碗や鉢など深さのある器の内側を轆轤で作る際は、轆轤を回しながら筆を垂直に上げます。陶芸の心得がある方はご存じかと思いますが、この、刷毛目の技法は見た感じとは違い、熟練が必要です。
⑤ 箆(へら):成形道具として使われます。彫絵など装飾としての用途もあるそうで、箆で矢来の文様を刻んだとみられる古唐津の名品などもあります。箆の成形そのものは1日くらいで削り上げているようですが、原料の木を水にさらすなど、下準備には気が遠くなるほどの月日を要します。