Instagramにダイジェスト版をアップしました。2020年、2021年、2022年、2023年
これから店舗をとお考えの皆様に、少しは参考になる部分もあるかもしれないと思い立ち、開店までの経緯をまとめました。
2020年:始動開始、1日の最多歩数 19,407
この年は冬から春にかけて新型コロナ感染拡大防止対策のため、日本だけでなく世界が冬眠状態にありました。それでも、感染に気を付けながら、私は店舗の候補地選びのため方々を歩き回りました。昔からのお客様が来店しやすいよう、かつて「亀翁窯」があった東麻布から遠くない賃貸物件を見て回り、ついでに周辺の土地鑑を養う日々が続きました。街には人いませんでしたので、実地調査からは程遠かったと今は思いますが、当時は、新型コロナが収束するまでに開店したいとの願いしかありませんでした。
この年に候補地は見つかりませんでしたが、僅かに自粛の条件が緩んだ夏、飲食店や販売店が扉を開け初めたのを見て、私も第1回展示販売会を銀座で開催しました。働きながら展示会を開催し店舗候補地を探しているうちに、感染状況もどうにかなるのではと希望を抱いていましたが、残念ながら秋から冬にかけて悪化の一途…。結局は国をあげての忘年会自粛、飲食店は早仕舞と誰にとっても暗い年越しとなりました。
私自身も色々な企画はしたものの、この年実施出来たのは販売会が3回だけ…それでも、感染者もださずに展示会を3回出来ただけでも儲けものと、周囲の方への感謝の気持ちで年越しを迎えることが出来ました。






2021年:悲喜こもごもの1周年、1日の最多歩数11/20 17449
新年あけた頃には、春に状況は変わる可能性もあると考え展示販売やワークショップなどを企画していたところ、感染者数の上昇が止まらず、緊急事態宣言解除とはなりませんでした。また、歩いても歩いても気に入る物件には出会えず、職場でも多忙に加えて人生初のパワハラを受けてみたりと、この年の前半は今一つぱっとしませんでした。それでも、インスタグラムで少しずつフォロワー数が増え、嬉しいメッセージを頂く機会が増えたのもこのころからです。
秋には、今は閉店した銀座の「みやげ亭」の和泉もも子さんの計らいで楽しい企画も実施出来、明るい心持で年の瀬を迎えることが出来ました。候補地を探すために歩き回ることで、心と体の健康を保ったと、今では思います。




2022年:運命の出会いの2周年、1日の最多歩数10/29 18243
コロナの影響は続いていましたが、ようやく規制緩和の声が聞こえてきた22年。手ごろなレンタルスペースが見つかったので、夏の終わりから展示販売を再開。通常の仕事と物件探し、そしてポップアップギャラリー開催で慌ただしいながらも、心が上向く日々が始まりました。そんな秋の終わり頃、友人と赤坂で昼食を予定していましたが、お目当ての店が、まさかの予約満席。仕方がないので別のお店に散歩がてら向かっていると、植物に囲まれたおとぎ話に出てきそうな建物があるのに気が付きました…赤坂ハイムの出会いです。
建物を仰ぎ見ると、張り紙が見えました。友人が張り紙、めがけて駆け寄るので、私もついていくと、空室の文字と電話番号…運命の出会いだと感じました。後日電話をかけると、親切そうなマダムの声。一度見に来ては、とお誘いを受けました。
赤坂ハイムの2階で「うっとこさん」こと大家さんから、色々とお話を伺いました。同行してくれた友人も私も、うっとこさんが気さくで楽しい方で、これは素敵で奇跡的な縁だと感じました。とは言え、直感に頼りすぎるのは禁物と心に命じ、まずはレンタルスペースでポップアップギャラリーを開き様子を見ることに。2022年は、思いがけない出会いに驚き、幕を閉じました。




Copy right 亀翁窯分室
2023年:石の上にも3周年 1日の最多歩数17778
新年が明けて間もなく、私は赤坂ハイムのレンタルスペースで展示販売を実施しました。お客様の評判は上々でしたが駅から遠いので、私は人の流れを把握した上で判断をすることにしました。展示会のチラシを配り、また、用がなくても散歩に出かけて周囲の様子を見ながら3ヶ月。住宅街でありながらレストランやバー、ギャラリー、楽器店などが程よく点在しているので、他のオフィス街と違い、休日も適度に人が流れていて良いなぁと、感じました。
一方で、実店舗を持とうとするとお金の話と同じくらい、コンセプトやターゲットなど経営理念を具体化するのが重要。亀翁窯作品を扱うと考えた当初に簡単な計画書を作っていましたが、本格的に事業計画書を完成させるため、東京都主宰の中小企業支援の無料相談を利用し、コンサルの先生の丁寧なご指導のお蔭で、春に完成。さらに様々な契約書の留意点なども助言を受け、さあ、5月の連休後に正式な契約をと決心し、「うっとこさん」こと大家さんに電話しました。
ところが…「別の方に決まりました」と、うっとこさんからのご返事!
決断が遅すぎた動きが遅すぎた云々、脳内は後悔一色でした。でも、落ち込んでいても何の足しにもなりません。良い勉強をしたと割り切り、「うっとこさん」でポップアップストアを毎月開催しつつ、不動産に相談しながら色々と物件を見て回りました。酷暑のため予定していたほどの件数は見て回れませんでしたが、手頃な価格で物件が出始めていると感じました。
どこか良い空室に巡り合えるかもと希望を抱きつつ、それでも赤坂ハイムへの想いも経ちきれなかったので、改めて既に決まった借主さんと物件のシェアを相談できないか、大家さんに伺うことにしました。
(私):あの…お願いがあるんです。借りている方とのシェアを交渉…。」
(大家さん):「あ、そうそう、あの話ね、無くなったの。丁度、連絡しようと思っていたところなの。」
…迷いはありませんでした、速攻で手付金を支払いました。ここから話はとんとん拍子…でもなく、紆余曲折しましたが、それでも契約から3か月で店舗オープンは、異例の速さだと思います。周囲の方々のご協力のお蔭以外の何物でもありません。
2023年秋・冬物語:契約からオープンまでの話は、また、改めてアップします。